和歌山市長選は花盛り 最多6人の争いも |
投稿者: 和ネット 投稿日時: 2006/2/7 22:04 今年8月に予定されている和歌山市長選は、再選を狙う現職の大橋建一市長と自民党県議の新人宇治田栄蔵氏、経営労務事務所長の新人永長敏明氏が立候補の名乗りを上げた。別に無所属県議の新人山下大輔氏と、4選を目指す元市長の市議旅田卓宗氏が出馬の動きをみせ、共産党も対応を検討中ので、最多6氏の争いが見込まれる。 大橋氏は元知事の正雄氏の長男で、宇治田氏は元和歌山市長省三氏の長男。共に二世候補だが、いずれも自民党県連と公明党県本部に推薦願いを提出中で、大橋氏は民主党県連にも推薦依頼をした。両氏の推薦争いの行方が勝敗を左右しそうだ。大橋氏は、昨年10月、県民文化会館で女性の集いを開いて、ムードを盛り上げるなど、組織強化の体制づくりに自信を強めた。一方、宇治田氏は、最近、「思いきった改革と勇気ある前進」などのスローガン入りのポスターを市内に張り巡らし、やる気満々。山下氏は、昨年末、前回擁立の大橋氏による4年間の業績の是非を精査した後、新年に態度を決めるとしていた。この結果、大橋市政にノーの判断を下したようで、同氏後援会などの周辺は出馬モード。山下氏は無党派で戦うようだ。 宇治田、山下両氏とも、前回市長選では旅田市長に対抗のため、共に大橋氏を支援した仲。山下氏は、前回立候補の動きを見せたが、反旅田陣営の一本化に同意し出馬を見送ったが、今回、宇治田氏も大橋批判に転じた。そして、大橋市政の過去4年を振り返り「市政に活気がなく、市民との対話も不自由分だ」と指摘する。これに対して、大橋氏の後見人とも言える元大橋知事秘書の前県議橋本進氏は「市政をわが物顔にする旅田おろしのため、自民党県連会長の世耕弘成参議院議員や宇治田氏も含めて、毎日新聞幹部の大橋さんに日参して出馬を懇請した経緯がある。市政に瑕疵がなく、今になって大橋氏に敵対視するのは納得がいかない。自民党の推薦は大橋氏に」と力説し、大橋氏の正当性を訴え、一歩も引かない構えだ。宇治田氏を表立って支持する和歌山市内選出の県議はなく、2氏の推薦争いを冷静に見守っているが、和歌山市外の県議の一部に宇治田氏擁立の声も出ている。その理由を、大橋氏が市長当選後の共産党県委員会の旗開きに来賓として参加したことに対して「自民への利敵行為で、許せない」と批判する。大橋氏は、その後、共産党の旗開きには出席していない。 さらに自民内部では、市長選は市議会自民党市議団にゆだねるべきだとの声も聞こえてくる。結局、大橋、宇治田両氏の自民推薦の決着は、4月に開かれる予定の党県連大会までに持ち越されそうだが、一悶着は避けられない。 一方、旅田氏は、正月早々、支持者にメールで、失脚の要因となった石泉閣事件などの無実を訴えるためも市長選に挑戦するとしている。負けるのも覚悟だとして、事実上の出馬宣言をした。乱戦となれば、旅田氏も若干の利も。また、共産党県委員会は「市長選の動向を十分見極め、党として対処したい」としている。 |