Re: 個人情報の流出 |
投稿者: 名無しさん 投稿日時: 2011/5/27 7:23 (1)個人情報保護法の必要性 個人情報保護法は、適切な個人情報の管理を実現するために重要な法律です。 そして、この法律を関係者が遵守することによって様々なトラブルが事前に回避されることとなるでしょう。 しかしながら、忘れてはならないのは、このようなルールが何のためにあるのか、ということです。 器や形だけでなく、その中身や精神を理解しなければ、どんな素晴らしいものでも形骸化してしまう可能性があります。 そのような核として法的な観点から重要なのは、プライバシー権であるといって良いでしょう。 プライバシー権は古くからある権利ではないのですが、時代の進展と共に様々なもの(マスメディアや、コンピュータ管理等)から 個人を守ろうとして、判例や法律で発展してきた権利です。 個人の情報が親族、近隣等で利用されてきた牧歌的な時代であれば、(その範囲ではむしろプライバシーがない状況であったかもしれないが) 他のエリアでの個人の情報の濫用に余り気を配る必要はなく、プライバシー権に関する意識もそれ程求められなかったでしょう。 しかしながら、現在、インターネットを通じて、或いは企業・公共機関の有するデータベースを通じて、 自らの情報は国際社会の中を転々としている可能性があります。 そして、日々、ジャンクメールが届き、ダイレクトメールが郵送され、名簿漏洩事件が発生しているのです。 このような現代社会の中で、人々はこれまで以上にプライバシーを意識して、個人情報を大切にしなければなりません。 これこそが「プライバシー権」なのです。 個人情報保護法は、このようなプライバシーの保護を背景としつつ、その手法として公的機関及び民間が一定の管理を達成し、 これを行政機関も監督をするという方法を採用しています。 このような双子の関係にあるプライバシー権と個人情報保護法の関係を良く理解して、 現代社会の中において個人の情報を如何に尊重するか、ということが重要なのです。 |