Re: 和歌山県立医大 不正請求 |
投稿者: 名無しさん 投稿日時: 2011/6/14 17:59 懲戒免職処分取消請求事件(京都府京都市) ○ 市職員が,市に対し,酒気帯び運転等を理由とする懲戒免職処分を受けたことにつき,その取消しを求めた事案について, 同処分は社会観念上著しく妥当性を欠き,裁量権を濫用したものであるとして,同処分の取消しを命じた事例 第3 当裁判所の判断 1 本件処分の違法性について (1) 地方公務員法は,29条1項所定の懲戒事由がある場合に,懲戒処分をすることができる旨規定するが, 懲戒処分をすべきかどうか,また,懲戒処分をするときにいかなる処分を選択すべきかについては, 公正でなければならないこと(同法27条1項), 平等に取り扱われなければならないこと(同法13条)等一般的な規定を設けるのみで具体的な基準の定めはない。 したがって,懲戒権者は,懲戒事由に該当すると認められる行為の原因,動機,性質,態様,結果,影響等のほか, 当該公務員の当該行為の前後における態度,懲戒処分等の処分歴,選択する処分が他の公務員及び社会に与える影響等, 諸般の事情を考慮して,懲戒処分をすべきかどうか,また,懲戒処分をする場合にいかなる処分を選択すべきかを, その裁量に基づき決定することができるものと解される。 もっとも,上記意味での裁量権があるといっても恣意にわたることは当然許されないのであって, 懲戒処分が社会観念上著しく妥当を欠いて裁量権を付与した目的を逸脱し,これを濫用したと認められる場合には, その懲戒処分は違法であると判断すべきである(最高裁昭和52年12月20日第3小法廷判決・民集31巻7号1101頁)。 |