| 新宮城跡 |
投稿者： 名無しさん 投稿日時： 2025/12/29 12:10:56 新宮城跡附水野家墓所、追加へ文化審議会が答申 一体的な保全必要 国の文化審議会（島谷弘幸会長）は１９日、文化財分科会での審議・議決を経て、新宮市丹鶴３丁目の国指定史跡「新宮城跡附水野家墓所（しんぐうじょうあとつけたりみずのけぼしょ）」について、指定範囲を拡張する追加指定を文部科学大臣に答申した。 追加されるのは城跡西側に位置する大手（正面入り口）区域で、面積は２８２２・４２平方。１９９７年度の発掘調査で登城路と考えられる遺構が確認され、石垣も良好に残る。絵図「紀州新宮城絵図」と一致する区画が現存することから、既指定地と一体的に保全する必要があると判断された。既指定地は３万４２９０・９２平方（２００３年８月２７日指定）で、今回の追加を合わせると合計３万７１１３・３４平方となる。 新宮城跡は、関ヶ原の戦い後に浅野氏が築いた城を基礎とし、近世には和歌山藩主徳川家の付家老で、大名に準じる待遇を受けた水野家の居城として栄えた。 丹鶴山山上に本丸、出丸、鐘ノ丸、松ノ丸を、平地に二ノ丸を置く構造で、西側山麓が大手に当たる。熊野川に面した水ノ手郭（くるわ）の発掘で炭納屋群が確認され、新宮炭の専売を担った水野家が、軍事的区域を経済機能へ転用したことを示す貴重な成果として、０３年に国史跡指定を受けた。 今回の答申を受け、上田勝之市長は「このたび、国の文化審議会から国指定史跡『新宮城跡附水野家墓所』の追加指定を行うよう答申が出されました。心からうれしく感じております。指定に当たり地域住民の皆さま、市民の皆さまには多大なるご理解とご協力をいただきました。心からお礼申し上げます。新宮城跡は熊野地方の歴史と文化を象徴する貴重な文化財であり、今回、城の顔ともいえる大手部分の追加指定により、その価値が一層高まりました。貴重な文化財を守り、未来へとつなぐという責任の重さをしっかり受け止め、保全に全力を尽くしてまいります。また、市民はもとより多くの皆さまに新宮城跡の魅力を享受していただけるように活用してまいりますので、今後もご支援をお願い申し上げます」とコメントした。（2025年12月21日付紙面より） https://kumanoshimbun.com/press/cgi-bin/userinterface/searchpage.cgi?target=202512210901 |
