Re: 紀の川市長選について |
投稿者: 名無しさん 投稿日時: 2009/11/6 1:31:48 合併の先に:09紀の川W選/上 財政 /和歌山 ◇優遇措置活用で膨らむ公債費 打田、粉河、那賀、桃山、貴志川の旧5町が合併して誕生した紀の川市は、7日で満4年を迎える。合併はまちをどう変えたのか。任期満了に伴う同市長・市議選(8日告示、15日投開票)を控え、市政の現状と課題を追った。 鉄筋コンクリート3階建ての屋上には太陽光発電設備が備えられ、内装には紀州材が使われた。今月1日、関係者約100人が出席し完成を祝った市立安楽川小学校(桃山町元)の校舎だ。児童らは3日から真新しい校舎に通っている。総事業費は約14億1900万円。「旧町では10億円以上の事業は、必要でも難しかったかもしれない。合併したからこそできた」と市幹部は振り返る。 合併のメリットは合併特例債が活用できることだ。事業費の95%まで起債(借金)でき、返済額のうち70%は国から交付税として市に戻る。安楽川小改築も特例債を活用した。発行枠は建設事業で約355億円あり、08年度策定の市財政計画によると15年度までに計285億円を発行、小中学校の改築・耐震工事(計約72億円)などに充てる。優遇措置はまだある。地方交付税は、合併から10年間は旧5町の合算で交付され、16年度以降は段階的に減っていく。 一方、財政状況をみると、経常収支比率は07年度決算で97・6%。自由に使える財源のうち、人件費など経常的に必要な経費が占める割合を示し、大きいほど財政の自由度が低い。市の比率は県内市町村の平均97・2%を上回った。08年度は93・4%となり、99・7%だった市発足の05年度より改善しているとはいえ、楽観はできない。 合併特例債といえども、30%は自主財源で返済しなければならない。市財政計画によると、返済に充てる経費を示す公債費は、08年度で35億円だったが、15年度には51億円に膨らむ見通しだ。この影響などで収支不足が毎年生じ、貯金にあたる財政調整基金も08年度で49億円あるものの、不足を補い続ければ合併から10年目の14年度で枯渇する。市は、交付税などが優遇されるうちにできるだけ返済する方針だが、一方で岩坪純司・市財政課長は「今は良くても基金も積み立てが必要だ。財政健全化を踏まえた施設整備を考えねばならない」と自戒する。 優遇措置を最大限生かした積極的な事業展開と財政の硬直化のバランスのなかで、10年後を見据えた意思決定が求められている。 (毎日新聞) http://mainichi.jp/area/wakayama/archive/news/2009/11/05/20091105ddlk30010313000c.html |