Re: レームダック鳩山政権 |
投稿者: 名無しさん 投稿日時: 2010/1/30 1:24:23 閣僚までもが失笑…首相の施政方針演説 配信元:産経新聞 2010/01/30 00:39更新 施政方針演説の冒頭、クライマックスはいきなりやってきた。 「いのちを、守りたいいのちを守りたいと、願うのです生まれてくるいのち、そして、育ちゆくいのちを守りたい」 あまりに詩的な首相の言葉に、野党席からのヤジと与党席からの大拍手が議場で交錯した。複数の閣僚は思わず、失笑した。 続いて、これぞ“鳩山節”ともいえるフレーズが飛び出した。「この宇宙が生成して137億年、地球が誕生して46億年。その長い時間軸から見れば、いわゆる『人間圏』ができたこの1万年は、ごく短い時間にすぎない…」。議場は再び騒然となった。 施政方針演説としては異例の構成だが、首相周辺によると、劇作家で内閣官房参与の平田オリザ氏の演出だという。首相自身、演説後に「理念型で具体性が乏しいという批判が来るのではないかと思いながら、演説をした」と語ったように、意識的に理念強調型を目指したようだ。 理念を補強するエピソードにも気をつかった。「いのちを守る」という理念を語るため、阪神・淡路大震災の追悼式典の際に耳にした遺族の話を引用した。 もう一つ、首相が引用したのは、昨年末のインド訪問で立ち寄ったガンジー廟に刻まれていた「7つの社会的大罪」。首相は「理念なき政治」「労働なき富」「良心なき快楽」などの7つの大罪を一つ一つ読み上げた。 ただ、実母から月1500万円のお小遣いをもらっていた首相が「労働なき富」を「社会的大罪」と紹介することは、ブラックジョークでしかない。 施政方針演説とは、時の首相が1年間の基本方針を示す演説だ。パフォーマンスよりも政策論に重点が置かれるケースが多い。 鳩山首相の演説で政策はどう語られたのか。首相は演説で「いのち」という言葉を24回用いた。だが、年間3万人を超える自殺者対策に関しては「いのちを守る基盤として、自殺対策を強化するとともに…」とひとこと触れただけだった。 政権交代を実現した際に国民の期待を集めた「マニフェスト(政権公約)」という言葉も消えた。もちろん、子ども手当や高速道路の無料化、高校実質無償化などマニフェストの柱だった政策に触れているが、さらりと説明をしただけだ。 外交政策では、25日に開かれた基本政策閣僚委員会で、国民新党側が「日米同盟をもっと手厚くやった方がいい」と指摘したが、首相は聞き入れなかった。 首相は就任以来、何度も「言葉の軽さ」を指摘されてきた。その“反省”が先に立ったのか、今回の演説では、政策の具体論には踏み込まず、安全運転に徹する姿勢が垣間見えた。 首相は29日夜、記者団に「国民の心に響いてくれたら」と語ったが、みんなの党の渡辺喜美代表が「宣言あって対策なし、おわびすれども責任取らず」と指摘したように、「理念」だけで「現実」を語らない演説が、不況にあえぐ国民にどれだけ届いただろうか。(船津寛) |