Re: やっぱり短命の菅政権 |
投稿者: 名無しさん 投稿日時: 2010/6/20 6:39:28 マニフェストは「まねフェスト」だった民主党 6月19日18時36分配信 産経新聞 民主党は17日に参院選マニフェスト(政権公約)を発表した。注目の消費税については、「早期に結論を得ることをめざして、消費税を含む税制の抜本改革に関する協議を超党派で開始します」という表現にとどめており、税率などについては触れていない。だが、マニフェスト発表に伴う記者会見で菅直人首相は消費税率を10%に引き上げる可能性を示唆した。その言い方がふるっている。 「自民党の『10%』をひとつの参考にさせていただく」 なるほど。自民党がマニフェストに「(消費税率を)当面10%とする」と書き込んだことを受けて、それに便乗しようという作戦らしい。 税率引き上げというのは、もともと国民的には人気のない政策である。ただ、財政再建の観点などから、今は消費税増税に理解を示す国民も増えているようで、各種の世論調査でもそういう傾向が表れている。 とはいえ、税金は安い方がいいと考えている国民は少なくないわけで、参院選を控えたこの時期に消費税率の目標値を明示するというのは、なかなか勇気が必要な行為である。 そこで、菅首相としては、自民党が提示してきた10%という数字にちゃっかり乗ってしまおうと考えたのかもしれない。批判されても、「自民党も同じです」とか、「自民党が先に言ったんです」とか、いろいろ言い訳ができ、税率引き上げのリスクを自民党と折半できると考えた可能性もある。逆にもし「10%」発言が高く評価されれば、「私も10%と言っていました」と威張れるわけで、自民党だけの手柄にすることを防げる。 消費税率の引き上げに言及することが得なのか損なのか、その判断に迷う中で、どっちに転んでもなんとかなるという言い方を選んだ、ある意味、うまいというかずる賢いやり方ではあった。それだけに、自民党の石破茂政調会長は、菅首相発言に対して、「卑怯(ひきょう)者のやり方」と批判している。 ところで、菅首相は知っているかどうか分からないが、ある民主党女性議員がこういう他党のマニフェストを「参考」にしながら政策を提示するやり方について、軽蔑(けいべつ)を込めて次のように命名したことがある。 「まねフェスト」 約1カ月後に衆院選を控えていた昨年7月に、この女性議員の造語は飛び出した。この当時、まだ野党だった民主党が政権交代を目指して全力疾走中。そして、子ども手当創設などの目玉政策を盛り込んだ衆院選マニフェストをいつ発表するのか、その発表時期を探っていた。 マニフェストの作成が完了したのなら、すぐに発表すればいいようなものだが、すぐに発表しないのにはわけがあった。女性議員は衆院が解散された当日の7月21日、つまり選挙戦が事実上スタートした日に、記者団にこう言ったのだ。 「マニフェストは自民党が出す前にこっちが出すと、自民党に『まねフェスト』をされると困ってしまう。タイミング(を計ること)が必要かと思う」 この議員は、他党のマニフェストをまねする行為を造語で「まねフェスト」と名付けたわけだ。さらに、自民党にまねされてしまう可能性を示すことで、自民党に比べて民主党のマニフェストがいかにすばらしい内容であるかということを強調したかったのだろう。 さて、菅首相は「10%」発言の翌日の18日、決して自民党のものまねではないことを示したかったのか、高齢者福祉に必要な費用の額などを持ち出しながら「10%」と発言した根拠のようなものを記者団に語った。 だが、自民党のものまねをしたのではないのなら、前日の記者会見の段階で何も「自民党の10%をひとつの参考に…」などと言う必要はなかったのではないか。これでは、やはり「まねフェスト」である。 菅首相はむしろ、根拠がある数字であるのなら自信をもって堂々と10%だと言い切ればよかった。逆に、そこまでのきちんとした積算をしていないのだったら、税率については黙ったままでいるべきだった。なにか、うしろめたいことでもあるのかと思わせるような中途半端で腰の引けた言い方は、菅首相にとっても民主党にとっても、決してプラスにはならない。(五嶋清) |